意思決定【経営のヒント 297】
今日は、『マネジメント』<中巻>第37章「意思決定」からです。
久しぶりに新しい章です。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
マネジメントとは仕事である。
したがって一定のスキルを必要とする。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『マネジメント<中>』p.112 1973年 ダイヤモンド社
マネジメントというとき、機関や人を対象にしていることがある一方で機能を表現していることがあります。「マネジメントとは仕事である」とは、まさに後者を表しています。
マネジメントは、経営者の道具であり、本来実践的なものであり、実践を一般化して理論的に説明できるようにしたものがマネジメント理論です。
机上で生まれた理論は空論でしかありません。
実践性が生命線です。マネジメントが経営の大道具だとすれば、マネジメントのスキルは小道具です。ドラッカー教授が掲げたスキルは次の4つです。
(1)意思決定のスキル
(2)コミュニケーションのスキル
(3)管理のスキル
(4)分析のスキル
上記は順を追ってメルマガでお話をさせていただきます。ドラッカー教授は、「マネジメントのためのツールとしての焦点をマネジメントの課題に合わせることが、まさにマネジメントの責任である」としています。3つ「マネジメント」という言葉が出てきます。前2つは、機能としてのマネジメント。3つめは、機関や人が対象となっています。「焦点を課題に合わせる」。どんな優秀なスキルやツールも対処すべき課題にフィットしていなければ成果に結びつきません。
本書『マネジメント』のサブタイトルが「課題、責任、実践」です。「課題」を明確にすること。「課題」に対処するための原理や方法、ツールやスキルを身につけること。両者を結びつけ成果をあげる「責任」。そのために唯一絶対の不可欠の要素、それが「実践」です。
新年度になりました。日本の復興は長期戦です。長期戦に備えるためには、自力を蓄えることが欠かせません。マネジメントという王道と格闘して本物の経営者を目指したいものです。
佐藤 等