自己目標管理【経営のヒント 287】
今年最後の<ドラッカーの一言>は、『マネジメント』<中巻>第34章「自己目標管理」からです。
<ドラッカーの一言>
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自己目標管理こそマネジメントの哲学たるべきものである。
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『マネジメント<中>』p.87 1973年 ダイヤモンド社
ドラッカー教授は、「哲学という言葉を安易に使いたくない。できれば、まったく使いたくない」と前置きをおいて今日の一言を述べました。
どれほどのおもいを込めて述べた言葉なのかを私たちは推し量らなければなりません。
自己目標管理は“Management by Objectives and Self-control”の訳語です。「これこそマネジメントのコンセプトを体現したものである」とまで言われています。そこまで言うのか…という感じです。そこまで言われたら、やらない手はありません。
なぜそこまで言うのか?それは組織とは人間組織だからです。
一人ひとりが成果に結びつく動きをして、はじめて成果を手に出来るのが組織です。しかもドラッカー教授は、他人を管理・監督できないといいます。
取るべき道は、明らかです。自ら目標を立て実行し、自らが自らを評価することです。そして、それが個人の成長の糧に繋がります。
目標は、短期目標も必要でしょうが、是非長期目標も立ててください。
しかも基準を高く設定してください。長期目標をしっかり立てると、明日やるべきことが見えてきます。無駄な時間も排除できます。
長短バランスが大切です。手元に集中しながら、常に遠くを意識している。
たまに顔を上げて遠くをみる。
自己目標管理をまだトライしていない方、新年から是非使ってみてください。
まずはトライ。エラー、エラー、成果。またエラー・・・。
そうして、いつか目標に到達します。
末筆ですが、今年もお世話になりました。
新年早々『実践するドラッカー[チーム編]』が出版されます。
どうぞよろしくお願いします。それでは、少し早いのですが善い年をお迎え下さい。
佐藤 等