マネジメント教育【経営のヒント 284】
今日の一言はもう一度『マネジメント』<中巻>第33章「マネジメント教育」からです。素晴らしい章でなかなか抜け出せません。
<ドラッカーの一言>
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自己評価は、上司とともに設定した目標に基づいて
行わなければならない。
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『マネジメント<中>』p.65 1973年 ダイヤモンド社
マネジメント教育に上司の存在は欠かせません。この章の後半では、マネジメント教育を成功させるための方法が満載です。
その筆頭にあるのが「自己評価」です。教育とは、教えることではなく、成長に手を貸すこと。成長したかどうかという評価は、最後は自分でするものです。
そのための方法が今日の一言です。評価のための前提は、目標を立てていること。しかも上司とともに立てた目標であること。
ドラッカー教授は上司の積極的関与、指導が欠かせないといいます。
「成果をあげたものは何か」
「優れた成果をあげることができるものは何か」
「その長所を最大限に発揮するために克服すべき条件は何か」
「何がよくできたか。何がよくできなかったか」
「人生に期待するものは何か」
「自らの価値観、願望、進むべき方向は何か」
「自分自身に対する要求や人生の期待に沿って生きていくには、
何を行い、何を学び、何を変えるか」
こんな問いを一緒にしてくれる上司と部下。そんな時間と場。
最高の教育とは、氣づかせる力。自らもっているモノを最高に引き出す力。
教育とは開発力、磨く力。これらの問いにゴールはありません。まさに成長に天井なしを実感させられます。問題は、誰に問いかけられるかです。
ドラッカー教授はいいます。「自分をよく知り、敬意を払ってくれる人」からが望ましいと。そんな二人三脚で能力は開発されるのです。
佐藤 等