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組織の設計原理と組織の仕様【経営のヒント 338】

今日から『マネジメント』<中巻>、
第44章「組織の設計原理と組織の仕様」に取り組みます。

<ドラッカーの一言>
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今日、組織の建築家たちに用意された設計原理は五つある。
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『マネジメント<中>』p.244 1973年 ダイヤモンド社

組織の建築家と表現したように、組織作りには技術的側面があります。
組織作りには、そのほか組織文化作りなどの人的な側面があります。
第44章『マネジメント』<中巻>の残りの章は(48章まで)は、
その技術的側面である組織の設計原理を学んでいきます。
設計原理といえども、当然ですがよく機能している組織の存在が先ずあって
原理が生まれています。現実は理論に先行するのです。

ドラッカー教授は、現実をよく観察して原理を5つにまとめ、
それを3つのグループに分けて示しました。

①仕事中心の組織…職能別組織、チーム型組織(45章)

②成果中心の組織…連邦分権組織、擬似分権組織(46章)

③関係中心の組織…システム型組織(47章)

3つのグループは、マネジメントの3つの側面であるとドラッカー教授は
指摘しました。仕事、成果、関係というそれぞれの側面を中心に組織の設計
という観点からみて原理を導いたので、それぞれにどんなときに機能し、
どんな状況で限界や制約にぶつかるのか。つまり「ある種の仕事に最適であっても、
他の仕事には十分応えることができず、さらに他の仕事には何もできない」
状況があるということです。
設計原理をよく理解して組織の形態を決める必要があります。
次回以降、具体的にお知らせしていきます。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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