規模の適切さ【経営のヒント 353】
今日も第53章「規模の適切さ」からです。
まずは今日の一言から。
<ドラッカーの一言>
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トップマネジメントたる者は、自らの企業にとって
適切な規模を知る必要がある。
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『マネジメント<下>』p.54 1973年 ダイヤモンド社
規模に応じて非連続に複雑さが増すことは、これまで2回にわたって書いてきました。
<規模と複雑さ>は、組織構造と組織戦略の適切さを要請します。
つまり小組織と大組織では、組織構造と戦略が異なるということです。
産業別、市場別に組織の最小規模という下の限界があります。
これに対して一定規模を超えると繁栄を続けられないという最大規模の限界もあります。
マネジメントの役割の一つは、下限と上限の間のどこを目指して成長を続けるかを目標として決めなければならないと指摘しました。
その際考慮すべき5つのポイントは以下のとおりです。
第一は、規模のマネジメント。
・大きいということはどれだけの大きさか
・どの程度が適切な大きさであり、不適切な大きさか
・それ以上の成長が望ましくない限界はどこか
・戦略にとって規模はどのような意味をもつか
第二は、複雑さと多様性のマネジメント。
複雑ということはどれだけの複雑さか
・複雑すぎるということはどれだけの複雑さか
・複雑さがもたらす問題は何か
・同族企業は永続しうるか
・同族企業は中小企業の域を脱しうるか
・同族企業の限界は何か
第三は、グローバルのマネジメント。
・第二に加えて市場、製品、技術、文化政治などの複雑さの要因がある
第四は、変化と成長のマネジメント。
・変化と成長がどの段階に達したならば、マネジメントは自らの特性、構造、行動を変えなければならないか
・組織に余計な負荷をかけずに、いかにして変化と成長を可能にする
問いかけが満載ですが、以下の54章~61章までは上記をテーマとして展開されます。
詳細はその折に。
佐藤 等