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小企業のマネジメント【経営のヒント 355】

今日も第54章。
「小企業のマネジメント、中企業のマネジメント、大企業のマネジメント」という長いタイトルの章からです。
前回は、企業規模の定義の難しさを話題に取り上げました。
今日は小企業に関するものです。
まずは今日の一言から。
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<ドラッカーの一言>
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小企業は、大企業以上に組織的かつ体系的に
マネジメントをもたなければならない。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『マネジメント<下>』p.66 1973年 ダイヤモンド社

「マネジメントはGEのような大企業のためのものである。うちのような小企業には必要ない」という声を著書で紹介しました。
小企業だからこそマネジメントが必要だということです。
なぜなら、小企業は限界的な存在となる危険に常にさらされているからです。
限界的存在とは、市場から退場を命じられる一歩手前の状態です。

ドラッカー教授は、そうならないために4つのポイントを挙げました。

①戦略をもつこと…ニッチを見つけ生存領域を確保する戦略を立てる
②トップ・マネジメント・チームの役割を組織化すること…小規模でもチームで行う
③期間活動に集中すること…人材は常に不足しているゆえ、分散を回避する
④独自の情報システムをもつこと…資金は限られているゆえ、キャッシュフロー情報は最重要である

いずれも小企業のため大層なものをもつことはできません。
しかし機能するものを持たない限り、生存の危機にさらされます。
成長ステップを駆け上がるためにも、それらの存在は欠かせないものです。
今一度、総点検したいものです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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