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トップマネジメントの構造【経営のヒント 347】

今日は『マネジメント』<下巻>第51章「トップマネジメントの構造」からです。
今日の一言です。

<ドラッカーの一言>
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トップがワンマンの組織では、トップの承継が
常に問題となり、賭けとなる。
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『マネジメント<下>』p.20 1973年 ダイヤモンド社

トップマネジメントの仕事はチームで行うことが原則です。
その理由は前回も書きましたが、トップマネジメントが担う仕事は多様で、
とても一人の能力ではまかないきれないものだからです。
一人で行うと得意な仕事や好きな仕事に偏り、バランスを欠いたり、
場合によっては誰も担当しない仕事が生じたりするのです。

今日の一言は、別の側面からのものです。
トップマネジメントの仕事にも適性があります。
チームで行うということは、事前に適性テストの機会を持つということです。
ワンマンであることは、その機会を奪い、後継者選びが賭けとなり、
組織を大きなリスクにさらすことになります。

これら2つの理由を前提に、ドラッカー教授はズバリ指摘しました。
「トップマネジメントの仕事がチームの仕事であることを認識することは、
特に中小の企業において重要である。
企業が成長できないのも、トップのワンマン体制が原因であることが多いからである」。
耳が痛いとのツブヤキが聞こえてきそうです(笑)。
大至急、トップマネジメントのチーム化を図りましょう。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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