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人には、それぞれ独自の働くリズムやスピード、持続時間があり、それらを自ら コントロールしている【経営のヒント 581】

これまで「人のマネジメント」における人がもつ5つの側面に焦点を当てて説明してきました。
以下は、人の多面性を5つの側面で表現した原理です(復習)。

人のマネジメント上考慮すべき側面は5つある―
1.生理的な側面、2.心理的な側面、3.社会的な側面、4.経済的な側面、5.政治的な側面である。
<マネジメントの原理45>

この機会に、それぞれの側面から取り出せる原理についてさらに考えてみたいと思います。
今日は1.生理的な側面です。この側面から先に挙げた原理です。

人には、それぞれ独自の働くリズムやスピード、持続時間があり、それらを自ら
コントロールしている。
<マネジメントの原理46>

以下は今日の取り出した新しい原理です。
まず、上記<マネジメントの原理46>と一対をなすものが次の原理です。

道具は一定のリズムやスピードで使うことができ、飽きたり残業代の負担が発生したり
することはない。
<マネジメントの原理62>

さらに人が行う仕事に関して道具や技術は、重要な影響を与えます。
この観点からドラッカー教授は、技術史を深く研究し、技術や道具と仕事の関係について
鋭い洞察を得ました。
そこからは多くの原理を抽出することができます。
詳細は『テクノロジストの条件』の第1章「仕事と道具」などを参照して下さい。
以下にその原理を掲載します。

道具は人の能力を増加させる。
<マネジメントの原理63>

抽象的なコンセプトも道具である。
<マネジメントの原理64>

技術や道具は、いかに仕事を行うかに影響を与える。
<マネジメントの原理65>

人の働き方は、技術や道具によって変化する。
<マネジメントの原理66>

個の仕事と集団の仕事の多様な組み合わせは組織という道具で
行われる。
<マネジメントの原理67>

なおこれらは、主として仕事のマネジメントに属するものです。
人工知能(AI)の出現など現代の技術に関しても当てはまる原理です。
今日の原理は、よく習熟して現業に使いたいものです。

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