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マネジメントの正統性は、そこに属する一人ひとりの強みを組織の目的実現のために 生かすことである【経営のヒント 599】

今日からチームに関する原理など人に関するものを取り上げます。
まずはチームの目的からです。

チームの目的は、メンバーの強みを最大限に発揮させ、弱みを意味の
ないものにすることである
<マネジメントの原理113>

この原理の根底にある原理を紹介します。

マネジメントの正統性は、そこに属する一人ひとりの強みを組織の目的実現のために
生かすことである。
<マネジメントの原理114>

ドラッカー教授がマネジメントの正統性ということばで表現したものです。
「正統性」は政治用語です。
ここでは、経営者であるマネジメント陣が組織に属する一人ひとりの強みを生かし、
組織の使命(ミッション)を果たすことが実現しているか
どうかがマネジメントの通信簿であるということです。

この原理が成立する前提の原理として調和の原理があります。
調和の原理とは、二者以上の間で利害が対立するとき、共通の利益を求めて調和点を
見出すことをいいます。

組織という道具の目的は、社会で特定の使命を果たすことと人を成長させることである<マネジメントの原理2~5>。

この目的は社会のニーズと個人のニーズの調和点に組織があることを意味します。
機能する社会を実現するためには、組織は人を必要とし、個人は自己成長をとげる場
として組織を必要とするという意味です。

さて、チームについて話を戻します。
チームは、その組織の目的実現の基本単位です。
チームのサイズは最大でも30名程度のイメージです。

人は強みとともに弱みももっています。
弱みでは大した成果はあげられません。
人は自分の強みを生かしたとき最高の成果を出せるのです。
さらに他人の弱みをカバーし、自分の強みで組織に貢献するとき、チームはさらに
大きな成果を手にします。

強みのマネジメントはセルフマネジメントの領域に属しますが、強みを生かしあい、
より大きな成果を手にするにはチームで強みのマネジメントを導入する必要があります。
強みのマネジメントの第一歩はまず自分の強みを知ることからです。
強みのマネジメントはまた機会をあらためて記事にしたいと思います。

最後に調和の原理をまとめておきます。

調和の原理は、二者以上の利害が対立関係にあるとき共通の利益を実現する新しい価値を
見出すことである
<マネジメントの原理115>

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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