真摯さを欠くものを重要な地位に就けてならない【経営のヒント 605】
今回も人のマネジメントに属するものです。
前回解説した「真摯さ」に関連する原理を紹介します。
前々回解説した「優れた組織の文化」に影響を与える原理です。
<マネジメントの原理121>
真摯さを欠くものを重要な地位に就けてならない。
これは人事に関する原理です。
人事は、物言わずして強力なメッセージとして組織全体に伝わります。
「なぜ明らかに真摯さを欠く彼が昇進したのか」
そのような者でもわが社では昇進できるのだとう強力なメッセージが伝わり、組織の文化は
急速に劣化し、ついには破壊にまで追いやることがあります。
人事は組織の価値観、姿勢を示す絶好の機会であり、それを生かすも殺すも意思決定一つだと
いうことです。
この原理は前回の原理と表裏をなすものです。
<マネジメントの原理120>
真摯さを身につけておくことはリーダーになるための絶対条件である。
真摯さを欠く者の例です。
・人の強みよりも弱みに目を向ける者
・何が正しいかよりも誰が正しいかに関心をもつ者
・自らの仕事に高い基準を設定しない者
・部下に脅威を感じる者
・実践家ではなく評論家
人事を行う際のポイントともいえます。
常日頃の行いを観ていれば自ずと判断できるものばかりです。