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真摯さを欠くものを重要な地位に就けてならない【経営のヒント 605】

今回も人のマネジメントに属するものです。
前回解説した「真摯さ」に関連する原理を紹介します。
前々回解説した「優れた組織の文化」に影響を与える原理です。

<マネジメントの原理121>
真摯さを欠くものを重要な地位に就けてならない。

これは人事に関する原理です。
人事は、物言わずして強力なメッセージとして組織全体に伝わります。
「なぜ明らかに真摯さを欠く彼が昇進したのか」
そのような者でもわが社では昇進できるのだとう強力なメッセージが伝わり、組織の文化は
急速に劣化し、ついには破壊にまで追いやることがあります。
人事は組織の価値観、姿勢を示す絶好の機会であり、それを生かすも殺すも意思決定一つだと
いうことです。
この原理は前回の原理と表裏をなすものです。

<マネジメントの原理120>
真摯さを身につけておくことはリーダーになるための絶対条件である。

真摯さを欠く者の例です。
・人の強みよりも弱みに目を向ける者
・何が正しいかよりも誰が正しいかに関心をもつ者
・自らの仕事に高い基準を設定しない者
・部下に脅威を感じる者
・実践家ではなく評論家

人事を行う際のポイントともいえます。
常日頃の行いを観ていれば自ずと判断できるものばかりです。

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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