マネジメント教育【経営のヒント 285】
今日の一言はもう一度『マネジメント』<中巻>第33章「マネジメント教育」からです。今回でこの章は、5回目ですね。虜です。
<ドラッカーの一言>
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企業が人の成長を請け負うなどということは法螺(ほら)
にすぎない。成長は一人ひとりの人間のものであり、
その能力と努力に関わるものである。
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『マネジメント<中>』p.66 1973年 ダイヤモンド社
人の成長を請け負うなど思い上がりだという強いメッセージが法螺という言葉に表れています。人材育成も一歩間違えば同根です。
人は育成することはできません。成長に手を貸すことができるのみだというのがドラッカー思想の素晴らしいところです。
手を貸すための最高の方法、それは「上司がお手本になること」です。
手本となること。耳慣れた言葉ですが、こと組織においてはあまり使われないから不思議です。ドラッカー教授は「自らの自己啓発に取り組んでいる上司ほどよい手本になるものはない」と明言しました。
仕事は見て盗めとかつていわれたことを昨日のように記憶しています。
私もいつの間にか上司と似たワークスタイルとなっていることに、だいぶ後で氣づきました。似るということは、誰をお手本にするかということですから、大変重要だということです。
実は、このことはお手本に選ばれている上司にも数多くの刺激を与えます。恥ずかしい姿は見せられない…。
組織内が、そんな人間関係で充満すると素晴らしいと思いませんか。
互師互弟(ごしごてい)とは、上下の別なく互いに学びあう素晴らしい関係を表した言葉です。ゴシゴシと磨くとある人が教えてくれました。
あなたは誰をお手本にしていますか。誰にお手本にされていますか。
佐藤 等