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全体と貢献【経営のヒント 798】

あらゆる仕事が組織全体の目標に向けられなければ、成果は得られない。マネジメントの人間の仕事が、組織全体の成功に焦点を合わせなければならない。
『経営の真髄』<下>p.38

ドラッカーは全体性を強調します。部分の総和が全体にはならないからです。

とすれば「全体」とは何かが重要です。一つ目は、目指すところビジョンや成果、目標などが明確であること、2つ目がそれによって組織の全員の活動が方向づけられていることです。

方向づけられてはじめて「貢献すべきことは何か」を考えることができます。これらの貢献が構成要素となって相乗効果が生まれ、全体の力が発揮されます。

それゆえドラッカーは、一人ひとりのパフォーマンスは、組織全体の成果への貢献によって測られるとしました。

それゆえ貢献すべきことの設定は重要です。組織が目指す全体を理解すること、上長が期待する貢献を知り、自分で考えます。こうして決まったものを目標として定めるのが自己目標管理です。キーワードは、全体と貢献です。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

 

 

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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