明確な目標設定の仕方の基本【経営のヒント 805】
マネジメントの人間たる者は、上は社長から下は職長や事務主任にいたるまで、明確な目標を必要とする。
『経営の真髄』<下>p.45
ここでいう目標とは、自分が率いる部門やチームがあげるべき成果です。そしてこの目標は、組織全体の目標から引き出したものでなければなりません。
目標を定めるのは、社長から職長、事務主任に至るマネジメントの人間すべてです。あたかも太い幹から枝分かれするように目標を定めなければならないということです。
そのうえで部門やチームに属する全員が全体への貢献、あるいは部門やチームへの貢献という形式で自分の目標を立てることになります。
これら目標には、経済的目標のみならず、部下の仕事ぶりの向上、育成など非経済的な目標を含むものでなければなりません。
また部門やチームの目標が明確にすることで、他部門の目標達成の助けとなるべき貢献を引き出す効果も期待できます。相互作用による相乗効果です。
目標設定の仕方の基本は以上のようになります。目標は、測定、評価というプロセスを経て一つの仕組みとして機能します。測定、評価については別の機会とさせていただきます。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)