ホーム経営のヒント人こそ最大の資産【経営のヒント 270】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

人こそ最大の資産【経営のヒント 270】

今日は、第23章「人こそ最大の資産」からお届けします。
今日の一言からです。

<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
人に成果をあげさせるためには、
彼らを問題、費用、敵としてでなく、
資源として見なければならない。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『マネジメント』p.341 1973年 ダイヤモンド社より

敵視、問題視、費用視から生まれるものは管理という発想です。
これに対して人を強みをもつ資産と見ることから生まれるものは、自発的なリーダーシップです。

確かに人を抱えればコスト増になり、福祉的な助けも必要かもしれません。しかしこれらの姿勢は、人の強みに焦点を合わせていません。私たちは、一人ひとりの強みを活かし、成果をあげるために組織に集結しているのです。組織が人の弱みを中和化させてくれるからです。

この際に必要な能力は、管理ではなく自発的なリーダーシップです。
自他の強みを知り、磨き、活かすことです。そのためには、たとえばこう問うことです。

「私や会社は、あなたの仕事の助けとなるものとして、何を行っていますか」
「私や会社は、あなたの仕事の邪魔になるものとして、何を行っていますか」
「私が上司として会社のために最善を尽くせるようになるために、あなたには何ができますか」

ストレートかつシンプルな、しかしほとんど問われることのない問いです。
予期せぬものを手にできることでしょう。こうしてはじめて共同の目標に焦点を合わせた行動が可能になるのです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

関連記事