公的サービス機関の成功の条件【経営のヒント 258】
今日は、『マネジメント』第14章「公的サービス機関の成功の条件」からお伝えします。11章から14章のテーマは「公的サービス機関の成果」です。
本章はそのまとめです。この章でドラッカー教授が述べたことは、すべての組織に当てはまる事項です。しかも重要事項です。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
成果をあげるうえで必要とするのは、
偉大な人物ではない。仕組みである。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『マネジメント』p.201 1973年 ダイヤモンド社より
ドラッカー教授は、ここで重要な6つのステップを示しています。
もちろんそのまま営利組織に当てはまります。
(1)事業を定義する
(2)事業の定義に従い、明確な目標を設定する
(3)活動の優先順位を検討し、成果の基準、期限、担当者を決める
(4)成果を測定するための尺度を定める
(5)その尺度を用いて、自らの成果についてフィードバックを行う
(6)目標と成果を照合し、非生産的な活動を廃棄する
あなたは、どのステップがもっとも重要だと思いますか。公的機関という性格上、特になのかもしれませんが、ドラッカー教授は、(6)のステップであると明言されています。
営利組織は、非生産的な活動を続ければ、倒産という洗礼を受けます。
社会における自動選別システムみたいなものです。倒産という憂き目を見ないためには、営利組織であっても(6)のステップは重要です。それは組織継続のための必須のシステムだといっても過言ではありません。
人物が組織を長く継続させるのではありません。人の思いに根ざしたシステムこそが望まれています。
そのための活動・行動が「廃棄」です。組織において「今日一日、やらなくてもよかった仕事はありませんか」と問う。
そんな問いの連続により、経営資源を確保するのです。
おおいなる機会を生かすために。
佐藤 等