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データを情報に転換する知識が必要【経営のヒント 812】

データに意味と目的を付与したものが情報である。したがって、データを情報に転換するには知識が必要である。
『経営の真髄』<下>p.57

「情報化組織では、知識は主として組織の最下層にある」とドラッカーは言います。なぜなら現代の組織は、専門家の集まりだからです。

その意味で現代の組織は、オーケストラに似ているといいます。オーボエ奏者という専門家が最も専門的な知識を持っています。したがって彼ら専門家は自己管理が必須です。なぜなら指揮者は、必ずしもオーボエを演奏した経験がないからです。

譜面というデータに意味と目的を付与するのは専門家の役割です。そのためには、データを情報に転換する知識が必要です。演奏の目的は何か。指揮者の意図は何かなど理解し、自分で考え、判断し、演奏を行います。

「150年前の組織では、知識は組織の最上層が独占していた」と言います。さて貴方の組織では、知識はどのような層がもっているでしょうか。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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