目標の設定とその実行【経営のヒント 252】
みなさん、明けましておめでとうございます。このメルマガも8年目となります。
昨年12月に恒例の<人生百年計画>を記入しました。2005年版を振り返ってみると「40歳~49歳」の<社会>欄にメルマガ250号発行、<人格>欄に読書会200回達成とありました。48歳の現在、メルマガは本号が252回、読書会は270回を超えています。
目標の実現といえばそれまでなのですが、私はそのとき「すでに起こった未来」というドラッカー博士の言葉を思い浮かべました。目標を設定したときに、すでに未来は生じていると感じました。それが自分の手によってできることであればなおさらです。
新年にあたってみなさんも、何かを決めて、自在に未来を発生させてみてはいかがでしょうか。
今年最初の【経営のヒント】は、『マネジメント』第9章「目標の設定とその実行」からお伝えします。今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
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目標は実行に移さなければ目標ではない。夢にすぎない。
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『マネジメント』p.151 1973年 ダイヤモンド社より
夢を広辞苑で引くと儚いものと出てきます。実現可能性の低いものという意味が全面にきています。これに対してDreamは、実現すべきものという意味合いがより強く込められている聞いたことがあります。
真偽はわかりませんが、できるならば夢は実現させたいものです。
夢の実現に目標は欠かせません。マイルストーンといってもいいと思います。
夢は念ずればそれだけで叶うものではありません。多くの場合、着実な実践が欠かせません。そのための第一歩。まずは大きな夢を描くことです。
次にそれを目標に置き換えます。夢を解体して、複数の目標に変換します。
ドラッカー博士は、企業では8つの目標が必要だとしました(前号)。
夢はある意味、総合的なものです。各目標のバランスを取りながら達成するものです。企業も人も同様です。例えば、企業を起こし、大企業に育てたのですが、人生の終末に家族が誰も面会に来てくれないような状態は、とても成功者とはいえないのではないでしょうか。企業も同じです。例えば、利益を積み上げ内部留保も潤沢でも、雇用や安全といった社会的責任無視した企業は成功企業ではありません。
その意味で目標設定は、重大な意思決定です。また目標は、夢を実現するために不可欠の道具です。新年に当たって、今一度目標の大切さを実感し、真に効果あるものとして使いこなせる腕を身につけたいものです。最後にドラッカー博士の言葉で締めくくりたいと思います。
「目標は、未来を定めたものではない。
未来をつくるために、資源とエネルギーを動員するためのものである」。