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人を方向づけるうえで最強の手段【経営のヒント 823】

成果中心の精神を高く維持するには、配置、昇給、昇進、降格、解雇などの人事に関わる決定が、人を方向づけるうえで最強の手段であることを認識しなければならない。
『経営の真髄』<下>p.81

「あの人が昇進するんだ」。人事には強力なメッセージが含まれていることを理解しておかなければなりません。

それゆえドラッカーは、真摯さを欠く者を役員やマネジャー職に就けてはならないといいます。なぜなら「この組織は真摯さを欠く者でもマネジャー」に昇格できるのだという強いメッセージを発するからです。

また「常に平凡な成果あるいは貧弱な成果しかあげられない者は、本人のためにも異動させるべきである」といいます。高い成果の基準を設定することが、成果中心の精神の支柱だからです。異動させないということは「この組織は平凡な成果を出していれば十分だ」というメッセージを発しているに等しいからです。

また異動の結果、期待する成果をあげられない場合は、人事異動の誤りの可能性を認めることです。見誤り、誤った意思決定をしたかもしれないということです。

このように人事が発するメッセージは強力です。長期に渡り考え、慎重に意思決定することが求められます。

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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