決定を行動に移す【経営のヒント 828】
行うべきことを行うまでは、意思決定はなされていないに等しい。
『経営の真髄』<下>p.98
前回、「意思決定のプロセス」を示しました。
①何が問題かを考える
②問題の本質を把握する
③目的を明確にする
④関係者を巻き込む
⑤決定を行動に移す
⑥意思決定の結果を検証する
今日は⑤についてです。
「残念ながら、あまりに多くの意思決定が、その願望のままに終わっている」、これが意思決定に関する現実です。
原因の一つが意思決定者と実行者が異なることです。両者が異なることは、アメリカに比べ日本は少ないとドラッカーは評価します。日本は、意思決定には時間がかかるが決まれば実行までは早いと。いかがでしょうか。
日本でもそうではないケースも増えているかもしれません。ドラッカーは、実行不全の根本原因を明確に示しています。
「行動をとるべき者が行動をとるには、考え方や姿勢を変えなければならない」
つまり心からの同意が必要ということです。これまでの思考習慣を変えるのは大変な労力が必要です。
そこでドラッカーはいくつかの問いを発する必要を述べました。
「誰が知らなければならないか」
「いかなる行動がとられなければならないか」
「誰が行動をとらなければならないか」
「彼らが行動できるには、とるべき行動はいかなるものでなければならないか」
一度立ち止まって、わが社は意思決定から実行までどれくらいの時間がかかるだろうかとの自問してみる必要がありそうです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)