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マネジメントの役割【経営のヒント 238】

『マネジメント―課題、責任、実践―』、第4章「マネジメントの役割」からが続いています。
今日で終わりです。

<ドラッカーの一言>
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マネジメントが果たすべき役割から論じ始めていない
経営書は、マネジメントの理解を間違っている
といわざるをえない。
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『マネジメント』p.55 1973年 ダイヤモンド社より

マネジメントは目的ではなく、手段です。
それゆえ目的を最初に確認しない経営書は、間違っていると断罪しているのです。
繰り返しの確認になりますが、本書で示されたマネジメントの目的は、3つです。

(1)本業で成果をあげること
(2)仕事を生産的なものにして人に成果をあげさせること
(3)社会に与えるインパクトを処理するとともに社会に貢献すること

社会は、組織がこれらのことをどれくらい行っているか関心を示します。
残念ながら経営者が何をするかには、ほとんど関心がありません。
それは、組織が目的を果たしているかどうか、つまり組織が結果をあげているかに関心があるのであり、手段にはほとんど関心がないということを示しています。
しかし社会の関心事に応えるためには、方法と仕事が必要です。
そのことをマネジメントといいます。
したがって経営者は、仕事、人、スキル、組織などに関心をもたなければなりません。
これらは、社会の役割を果たすための道具だからです。
目的があって道具の意味があるのですから、私たちは目的の確認に時間を費やさなければなりません。
本業の成果とは、仕事を生産的なものとすることとは、人に成果をあげさせることとは、社会に与えるインパクトとは、社会に貢献するとは…一つひとつの理解が問われているのです。
着実な一歩から再構築していきたいものです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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