予算が組織を方向づける。組織の仕事ぶりを教える。【経営のヒント 847】
予算が組織を方向づける。組織の仕事ぶりを教える。
『経営の真髄』<下>p.141
予算は組織活動の方向を決める重要なマネジメント・ツールです。目的、機能に応じて必要な予算スタイルを導入しなければなりません。下記は、ドラッカーが記した代表例です。
◆ゼロベース予算
・「重要な分野か」「その成果をあげるには何が必要か」をセロベースで考える前年踏襲型予算に代わるべき予算スタイル。
・陳腐化した活動、非生産的になった活動、不要な活度を排除していく。
・複雑な、あるいは大規模な企業では数年ごとに検討する。
◆長期予算
・単年度予算とともに複数年予算を要する場合がある
・長期に渡るプロジェクトなど投資を伴う際の予算スタイル
◆ライフサイクル予算
・新型戦闘機などの新兵器開発予算など、開発成功により、乗務員訓練費、維持補修費など継続して発生する費用総額を予算化する場合
・プロジェクトの開始から、プロジェクト成功による維持予算までを視野に入れた予算スタイル
◆経常予算と機会予算
・すでに存在する活動に対する経常予算と未だ存在していない活動に対する機会予算の2つに区分するスタイル
・経常予算の行動原理は「最低限必要な予算はいくらか」を問うことである
・機会予算の行動原理は「適切な機会か。最適な予算規模はいくらか」を問うことである
◆人材予算
・成果をもたらしうる唯一の資源たる人材の配置についての予算スタイル
・予算の重要な最終ステップであるいかなる成果のために、いかなる活動を、誰が担当するかである
◆クリティカル・ファクター予算
・パレートの法則にしたがって総予算額の75~80%を構成する重要度の高い20%程度の予算項目をマネジメントするスタイル
・予算の立て方というより、予算管理の方法
予算の立て方もそれぞれあります。いつも通り…ではなく、必要に応じて使い分けしたいものです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)