経営者の条件【経営のヒント 154】
早いものでエターナル・コレクション版『経営者の条件』も今日で最終回です。
ちなみに私は、この『経営者の条件』を34回読了しました。
なぜか毎回新しい発見があり、それらの一つひとつが私の仕事の仕方のコアを形成しています。さて今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
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組織は、優秀な人たちがいるから成果をあげるのではない。
組織の水準や習慣や気風によって自己開発を動機づけるから
優秀な人たちをもつことになる。
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エターナル版『経営者の条件』 1966年 ダイヤモンド社
組織が人を創る。そして成果があがる。ということは、優秀な人を獲得することに腐心することよりも、優秀な組織を創ることに集中しなければいけないということです。第一に組織は、高い水準を期待値として持つことが重要です。
例えば、「○○で日本一になる」と決める。つまり高みを目指して、日々卓越性を追及する。第二に組織は、組織の習慣をつける必要があります。最初は、ぎこちなくとも毎日続ける、すると何時か必ず量が質を形成します。まずは言語習慣から。そして思考習慣。最後に行動習慣へと変えていく。自己開発を動機づける言葉。例えば組織全体で「何をもって憶えられたいか」を毎日問う言語習慣を身につける。そのうち頭に意識が形成され、自己の成長のことを考えだす。
初めて個々の人は、自分の強みを伸ばそう、この分野の専門家になろうなど目標が形成され、学ぶことを始めます。第三に組織は、これらの水準を掲げ習慣化された行動を通じて一定の「気風」や「文化」を生み出します。
気風や文化は、行動の基準になります。優れた人たちは、こうした高い行動基準により、動機づけられ成果をあげます。これを優れた組織文化といいます。
まずは、焦らず誰か一人の成長を動機づけることから始めてみませんか。
9回にわたり成果をあげる秘訣をお伝えしてきました。
この著書は、是非繰り返しお読みいただきたい一冊です。
次回からは、『明日を支配するもの』を取り上げます。
佐藤 等