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どのような貢献ができるか【経営のヒント 149】

第3章は「どのような貢献ができるか」という疑問形のテーマです。
「私はあなたにどのような貢献ができるか」という意味と「私は組織にどのような貢献ができるか」を含んでいます。前者は、知識労働者の生産物である「知識」を次の知識労働者につないでいくことを意識した表現。もう一つは、組織全体の目的と目標に目を向けることで、自分の生産物である「知識」の形、つまり成果の形を全体に位置づけることを考えさせる表現。いずれも知識労働者が生み出す生産物(知識)をプロセスとアウトプットの側面から表現しています。

<ドラッカーの一言>
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貢献に焦点を合わせるということは、
責任をもって成果をあげるということである。
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エターナル版『経営者の条件』 1966年 ダイヤモンド社

価値連鎖、バリューチェーンという言葉があります。付加価値をつけた知識のチェーンを一つひとつ最終成果物に向けてつなげていくイメージです。
「私はあなたにどのような貢献ができるか」を問いながら、次の人にチェーンをつないでいきます。弱いチェーンがあると、うまく付加価値がつながっていきません。また最後のチェーンのイメージなしには、自分のチェーンの強度をどの程度にしておかなければならないかを知ることはできません。適当な強度(品質)ですばやく(スピード)、しかも安く(コスト)チェーンをつくってつないでいく、そんなイメージです。
今日は、もう一つドラッカー博士の言葉です。

「私はあなたにどのような貢献ができるか」を問うとき大切なことがあります。
それは聞くこと。
単純ですが心がけていただきたいと思います。
コミュニケーションの基本は、「聞け、話すな」であることをドラッカー博士も強調しています。
皆さん聞く耳・・もっていますか?

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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