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使命から成果へ【経営のヒント 125】

第1部が「使命が第一」、第2部が「使命から成果へ」です。
今日は、その第1章「よき意図を成果に結びつけるには」からです。
使命は、「よき意図」です。成果は、行動によってしか挙げることはできません。
第2章では、その際の行動として為すべきことを「戦略」として記述しています。
今日の一言は、問いかけです。

<ドラッカーの一言>
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「顧客にとって価値あるものは何か、どうやったら自分は
その価値に迫ることができるか」
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『非営利組織の経営』 1990年 ダイヤモンド社より

ドラッカー博士は、「正しい問い」を発することを強く奨励します。「正しい答え」
を求めがちな私たちにとっては、とても難しいことです。
今日の一言は、数ある「正しい問い」の中でも上位に位置する大切な問いかけからです。この問いは2つの問いからできています。
「顧客にとって価値あるものは何か」・・モノからではなく得られる満足。「なぜお客様は私たちを指名してくれるのか」と置き換えることもできます。お客様は、本来買わないことを選択できるのです。それにもかかわらずなぜ、支持や指名を頂けるのか。考えたこともないかもしれませんがトテモ大切な点です。

もう一つ大切な点があります。それは、すべてのお客様に対して万能な価値あるものはないということです。お客様の価値を見つめれば見つめるほど、その価値は狭いものになります。マッキントッシュというパソコンの価値は、スタイリッシュな問題解決箱、あるいはグラフィックに強い問題解決箱・・といったところです。
価値を見つけきれない多くのパソコンメーカーが市場から退場していきました。
今日の一言は、もう一度、「価値」を見つめ直すためのものです。

もう一つは「どうやったら自分はその価値に迫ることができるのか」・・これは価値の提供方法についての問いかけです。実はこちらの方が難しい・・皆さんなら何と答えますか?ポイントは、二つ。
一つに強み・卓越した能力に集中すること。二つに組織一丸となってその価値を提供する姿勢をつくること。二つのポイントは、「独自の仕組み」と置き換えてもいいものです。
<今日の一言>の前半は、「誰に、何を」という問です。
誰に・・どんなお客様に、何を・・どんな価値を、です。
後半は、「どうやって」つまり独自の仕組みのことです。
「誰に、何を、どうやって」という当たり前のことを真剣に探すことが「戦略」を立
てることそのものなのです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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