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経営とは?リーダーとは?【経営のヒント 117】

『ドラッカーの遺言』、第五章「経営とは?リーダーとは?」パート2です。
今日は「リーダーとは?」に関して書かせていただきます。
私たちがリーダーという言葉を使うとき、先頭に立って人々を引っ張っていくというイメージを持っていなうでしょうか?しかも先天的な資質によると・・。
ドラッカー教授は、これらを真っ向から否定しています。
今日の一言です。

<ドラッカーの一言>
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生まれついてのリーダーなど存在せず、リーダー
として効果的にふるまえるような習慣を持つ人が、
結果としてリーダーへと育つのだ。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『ドラッカーの遺言』(講談社)より

リーダーは、育てるものではなく、育つものだ。「効果的にふるまうことが
できる習慣を持った人」のみが真のリーダーたる役割に就くことができる。
では、その習慣とは?
(1)「何をしたいか」ではなく、「何をすべきか」を考え、行動すること。
(2)その中で「何が自分に適しているか」を知り、不得意な仕事に直面したとき
「これは自分の仕事ではない」と認めることができること。
(3)そして不得手なことは、決して自ら手がけないこと。
もちろん(1)の問いかけには、
「組織の目的は何で、その達成のために何をなすべきか?」という前提の問いが存在することを私たちは、忘れてはなりません。
あえて「育てる」という言葉を使うとしたら、「習慣がリーダーを育てる」、「しかも自ら育てる」となりますね。

ドラッカー教授の思想の原点に英雄不要論があります。ヒトラーにインタビューを行ったという貴重な経験など様々な要素がベースにあると思いますが、経営についても同様の立場をとっています。確かに日本でかつてカリスマ経営者などと呼ばれた方々の末路は、たいへん悲しいものになってしまいました。
私たちは、時代が変わったことを認識しなければなりません。
現代社会は、紛れもなく組織社会です。
がしかし50年前は、まだ組織という道具が確固とした社会的地位を得ているとはいいがたい状況でした。
そんな社会(商業社会とドラッカー教授はいいます)では、一人のカリスマ経営者の活躍の場が多数ありました。ところが現代は、産業社会。組織として社会に組み込まれた時代なのです。
そこでは、カリスマは不要です。カリスマ性すら不要です。
なぜなら組織は多数にのぼり、多様化しています。少数のカリスマに期待する社会は、衰退します。カリスマを待っていても世の中は、変わらないということです。
よき習慣をもった人物だけが、世の中を変える真のリーダーになれる時代がやってきたのです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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