ホーム経営のヒント成長のマネジメント【経営のヒント 102】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

成長のマネジメント【経営のヒント 102】

第2部、第2章「成長のマネジメント」は、たった5ページの短い章です。
日本の経済成長もここ十数年停滞状況。しかもこれから人口減少時代を迎え、かつての高度成長時代みたいなものは、2度と無いといわれています。
また個別企業は、創業以来最高益をあげる企業があるとおもえば、創業以来初めての赤字を出す企業もあり、優勝劣敗、勝ち組・負け組みが顕著です。個別商品でもパソコンの成長が10年で頭打ちになったり、デジタルカメラ市場も6~7年で成長が止まったり短命化しています。
そんな中でもチキンラーメンや赤福などの超長寿ヒット商品もあり、全体の傾向や平均値ではものを語れない時代になってきました。
そんな時代の「成長のマネジメント」のポイントが次の言葉です。

<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆
企業にとっては、自らの強みを発揮できる成長分野を探し出し、
もはや成果を期待できない分野から資源を引き揚げ、
機会のあるところに移すことが必要となる。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆
新訳『乱気流時代の経営』(ダイヤモンド社)より

「成果を期待できない分野」とは、生産性が低下してきている事業分野のことです。売上という量だけ増えて利益などのアウトプットが減ってきている分野のことですが、皆さんの周りにもありませんか?
ドラッカーは、「脂肪太り」と呼んでいますが・・・。
さてこのような分野から資源を引き揚げるのには「勇気」が必要ですね。
さらにその資源を「機会」に投入するという、二つのハードルが待っています。
「機会」をつかめないから「勇気」が湧かない。「機会」、ビジネスチャンスを掴んだところが、ヒット商品を生み、黒字化を達成しています。
第3章は、「機会」をどう捉えるか、と言う観点から「イノベーションのマネジメント」です。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

関連記事