現場管理者【経営のヒント 90】
第4部も終盤です。今日は、第25章「現場管理者」がテーマです。
現場管理者という言葉は、あまり聞かなくなってきたように思います。原語は、スーパーバイザー、こちらの言葉が聞き慣れているからかもしれません。
さて、この本が書かれた50年前の「現場」と今の「現場」、だいぶ状況が変わっていると思いますが、最近では「現場力」などという言葉が巷ではチラホラ聞かれます。昔の現場は、「製造現場」が中心、今はそれに加えて「販売の現場」、「サービスの現場」が主要な「現場」として加わっています。
そんな「現場」でも今も昔も変わらない原則が今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
現場管理者は、自らの活動について明確な目標を必要とする。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より
上の言葉は、「現場管理者が必要とすること」の筆頭にくるものです。もちろんそれらの目標は、直接事業全体の目標に焦点が合っていなければならないし、基本的な信条や理念を共有しているものでなければならないとドラッカーは言います。現場の情報を吸い上げ経営に活かせ、などということが叫ばれていますが、このことも全体の目標や理念が理解されていてはじめて意味を持ちます。組織の隅々まで目標や理念を浸透させることは、組織づくりのスタートです。
しかしその前に正しい理念と正しい目標を持っていることが前提になります。現場を活かすには、先ずこのあたりから整えなければなりませんね。
皆さんの組織は、どうでしょうか?
佐藤 等