経営管理者の育成【経営のヒント 80】
いよいよ『現代の経営』上巻の最終章、第15章「経営管理者の育成」に到達しました。
先日、札幌アンビシャスクラブで「ドラッカーの一言」をベースに小1時間お話しする機会を得ました。やはり圧倒的に『現代の経営』から取り上げた一言が多いことに気づきました。
その偉大な書から、今日も一言です。
<ドラッカーの一言>
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あらゆる職業において、最高の仕事をする人たちとは、
自らが訓練し育成した者たちを、あとに残す最も誇るべき
記念碑と見る人たちである。
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新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より
ドラッカーの原点に「人間」の存在があります。金融の世界から足を洗った彼が言ったのが次の言葉です。「わたしは人間の本質により関心があった。だから研究したいと思ったし、書きたいと思った」。そうですドラッカーは「人間」好きなのです。それだけに人間洞察力は計り知れないものがあります。
50年前、経営者の最も大事な仕事の一つとして経営管理者の育成をあげました。
それ以降その重要性は、時とともに重みを増していると思います。
「人の成長のために働かないかぎり、自ら成長することはない」、あまり聞けないドラッカーらしくない、ドラッカーの一言です。そして戒めます。
「経営管理者の育成とは、自己開発である」、と。本人の努力以外に育成の方法はないのです。では、企業の役割は?
それは正しい方向づけ、正しい実行を助けることです。
「正しい」能力開発目標を共有し、その実行をチャント見守る。簡単なことですが、これが難しいのです。
経営者の皆さん、経営管理者が「正しい」能力開発目標を立てる手助けを積極的にしましょう(自戒をこめて・・・)。
佐藤 等