組織の文化【経営のヒント 78】
第13章「組織の文化」は、少し長めですが第Ⅱ部の山場の章です。
深い洞察による珠玉の言葉が並んでいます。
では今日の一言からです。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
優れた組織の文化が存在するならば、投入した労力の
総和を超える力が生み出される。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より
コンプライアンスの欠如による大企業の崩壊が相次いでいます。
「優れた組織の文化」とは・・・、考えさせられる報道ばかりが紙面を覆います。
ドラッカーの組織観の基礎には「個人」があります。「凡人をして非凡なことをなさしめる」ことが組織の目的であると、ある経済学者の言葉を引用して見事に言い当てています。そのシンプルな言葉の裏には、個人の強みをベースとする思考、徹底した実践主義、間違いを尊重する文化、厳格な仕事の基準、仕事の貢献を基準とした適切な評価、人格的な真摯さに裏打ちされたリーダーシップなどをひと括りにした組織文化の存在があり、一つひとつに重々しい響きがあります。
ここでは書き表せませんが「組織の文化」という日頃あまり取り組むことのない、しかしとても重要なことを考えるきっかけとなる章です。
是非ご一読をお勧めします。
佐藤 等