事業の目標【経営のヒント 72】
明けましておめでとうございます。このメルマガも3年目に突入です。
さて第一弾は、年初に相応しく「事業の目標」(第7章)です。
今日のドラッカーの一言は、50年前に鳴らされた警鐘です。
エンロンなどこの警鐘を理解できなかった日米のそうそうたる企業が社会から消えてなくなりました。
<ドラッカーの一言>
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事業の目標として利益だけを強調することは、
事業の存続を危うくするところまでマネジメントを誤り導く。
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新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より
さて「利益だけを・・・」というからには、私たちはどんな目標を持たなければならないのでしょうか?ドラッカーは、次の8つの領域をあげています。
(1)マーケティング、(21)イノベーション、(3)生産性、(4)資源と資金、(5)利益、(6)経営管理者の仕事ぶりとその育成、(7)一般従業員の仕事振りと行動、(8)社会的責任の8項目です。各項目の説明は別の機会に譲りますが、ドラッカーは「利益は企業存続の前提」と位置づけていますので、その他の目標こそが本来の目標と考えることができます。その他にも目先の目標と将来の目標のバランス、8つの目標間のバランスをとることの必要性をあげています。目標には、必ず期限があることから目標設定の期間が重要です。また限られた予算の中で行いますから目標間の優先順位なども重要です。売上や利益目標こそが経営目標だと理解されている方は、実は結構多いと思います。しかし、利益がどのようにしたらあがるかの<仕組み>や利益の源泉である<顧客>に関する目標がない限り、利益を云々するのはナンセンスです。私も新年にあたりいくつかの目標設定をしてみたいと思います。
佐藤 等