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実践企業紹介

INTERVIEW

実践企業紹介

【実践企業紹介】はしもと接骨院さま

〜サービスのプロセスを標準化する〜

郡(集合)とは、心理学的にいう形態(ゲシュタルト)である。 したがって、それは見るものの主観のうちに存在する。 定義ではなく知覚に依存する。 知覚に依存する商品群はメーカーと顧客では当然異なる。 両者はお互いに違う経験をもち、違うものを求めているからである。 そして意味をもつのは顧客のほうの知覚である。 買うか買わないか、いかなるときに買うかを決めるのは消費者の知覚である。
『創造する経営者』P.F.ドラッカー

神奈川県の相模原市にある「はしもと接骨院」。 代表は、4年前、相模大野での実ドラ講座にご参加された、羽田野龍丈さんです。(※院名の「はしもと」は、院のある横浜線「橋本駅」に由来します、ついでに、「整」骨院ではなく、「接」骨院です・・・というのがお定まりのフレーズです(笑))
院のコンセプトは「即効性と持続性」。 アスリートはもちろんビジネスマンまで、故障は速やかに回復させるだけでなく、「現役期間」を持続させることを目的にしています。 ですから、現役期間を長くしたいと願う地元のお年寄りから、超有名アスリートまでさまざまな方が来院されます。

この羽田野さんの興味深いところは、『技術とサービスのコンセプト化』。
無形の財である「技術」や「サービス」は、なんらかのコンセプトでその範囲を明確にしてしまわない限り、サービス全体の流れの中で埋没してしまいます。 コンセプトで形にしてしまうことではじめて、認識される対象となったり、譲渡の対象となったりするのです。

はしもと接骨院のホームページを拝見すると
『羽田野式ハイボルト治療法』
『インナーマッスルトレーニング(高周波 EMS 楽トレ)』
『コンプレッション・ストレッチ(はしもと式)』
『羽田野式ドロップテクニック(骨盤・骨格矯正)』
『自律神経のバランスを整える3D療法(立体動態波)』
と、メニューにユニークなネーミングが付されています。あたかも『少年○○○○』の漫画の主人公の必殺技の名の様に! (笑)

これによって、一つには、施術する側と施術される側の共通目的が明確になり、サービスの質を高めるための人間関係が形成されます。
例えば、『コンプレッション・ストレッチ(はしもと式)』の施術は、私のような素人から見ると、一般に言うマッサージのように感じます。ところが、施術をしながら、「これはコンプレッション・ストレッチといって一般的なマッサージとは目的が違うものです。インナーマッスルの働き方を強めるために・・・云々。」と説明してもらい、「どうですか?○○に効いていますか?」なんて質問をされると、施術を受ける側もまた「目的に合った効果が得られているか?」に注意を向けるようになります。 こうして、施術する側と施術される側が共通の目的を持って、一つのサービスの質を高める関係が形成されます。

羽田野式ハイボルト療法体験会の様子

また、一つひとつの治療法に独自のネーミングを採用するだけにとどまらずに、羽田野さんは治療法をまるごとパッケージにして「羽田野メソッド」としてまとめています。 羽田野さんは日本電池治療協会の理事長もしており、独自の治療法を普及啓蒙するセミナーを行っています。 その結果、全国に200を超える接骨院が導入し、1,000人を超える卒業生がいて日々、治療にあたっています。 こういったことにより、自分のところだけの独占技術にせず、全国で技術展開が可能にもなりました。 これも「技術」をコンセプト化したからこそ起こる展開です。
仕事に技(わざ)名や、独自のサービスにサービスネームをつけてコンセプト化することで
①組織内での仕事のノウハウの譲渡
②お客様や同僚とのプロセスや目的の共有
③組織外への技術提供の商品化
など、さまざまなレベルで効果があがるかもしれません。

  • あなたの会社のお仕事で、独自の技(わざ)やテクニックはありますか?
  • あなたの会社のサービスの内、特徴的な独自のサービスはありますか?
  • それにユニークなネーミングをするとすればどんな名前ですか?

【追伸】
私・清水も、インナーマッスル・トレーニングを体験させていただきました。
電気治療は、「ビクビク・プルプルと筋肉が動く」イメージでしたが、最初はほとんど反応なし・・あら?と思っていたら、インナーマッスルが活性化していないとのコト・・・。最初の10分は、ほとんど何も感覚がありませんでしたが、次第にお腹の奥の方が上下にグーン、グーンと不思議な動きが。 施術が終わると、からだの芯が相当に熱くなり、帰り道では、(当時、真冬でしたが)タイツが履けないほど身体が燃焼しているような状態になりました。
(※個人の感想です(笑))

インナーマッスルトレーニングの様子