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事業の目的は、顧客価値を創造すること【経営のヒント 709】

資源を富に代えるものは顧客だけである。
『経営の真髄』<上>p.169

企業の目的は社会の道具として、特定の使命を果たすことです。その使命を果たす手段として事業はあります。

その事業の目的は、顧客価値を創造することにあります。価値を見出した顧客だけが対価を支払ってくれます。コストセンターがプロフィットセンターになるかどうかは、顧客にかかっています。

それゆえ顧客が価値ありと感じてもらうことが最重要となります。顧客の欲求、関心、目的に意識を向け、それらを製品やサービス、提供プロセスに反映させます。企業が提供しているものは、手段に過ぎません。その先にある顧客の価値や満足を慮ることです。

それゆえ私たちは、「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を考えます。顧客視点になることは、マーケティング思考そのものです。

マーケティングの理想は販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、顧客に製品とサービスを合わせ、ひとりでに売れるようにすることである」。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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