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資源とエネルギーを動員するために【経営のヒント 715】

目標は絶対のものではない。すなわち、方向づけである。
『経営の真髄』<上>p.186

目標という道具を私たちはどのように使っているだろうか。ドラッカー教授は、目標を拘束衣にしてはならないといいます。絶対達成目標などという形で使っていないだろうか。

目標は期待にすぎず、期待は推測にすぎないともいいます。なぜなら事業の外にあって自分たちでコントロールが及ばない世界についてのものであるからである。

であれば目標の役割は何か?

未来をつくるために行動に方向づけを与え、資源とエネルギーを動員するために目標はあるのです。

つまり目標には、人の意識をそこに向け、行動を集中させることで事業が推進されるという因果関係が求められます。重要な活動は何かを問うことが重要です。そしてその活動を推進させるためには、何を測定すればよいのかを考えます。

目標という道具の正しい使い方を今一度考え直す必要があるかもしれません。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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