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情報化組織【経営のヒント 814】

企業の場合は、演奏すなわち成果そのものが、絶えず新しい楽譜を生み出す。
『経営の真髄』<下>p.62

「企業には準拠すべき楽譜はない」とドラッカーはいいます。

企業における演奏は成果です。その意味で「絶えず新しい楽譜を生み出す」とドラッカーはいいます。つまりそこで働く人が楽譜を作りだしています。

そうなると演奏を評価できるのは、自分だけということになります。「われわれにとっての成果は何か」というドラッカーの問いの重要性がここにあります。

われわれがあげるべき成果は何かを明確にした組織づくりが求められます。成果が鮮明に表現されているほど、何が期待され、何を実践すべきかがシャープになります。

これらは、すべて情報という形で流通することが求められます。ドラッカーはこれを情報化組織と呼びました。

「自分の情報を必要としているのは誰か」
「それはどのような情報か」
「逆に自分は誰の情報を必要としているのか」

自問自答し、自ら考えることです。それが情報責任とドラッカーが呼んだものです。現代の情報化組織で働く者はこのような習慣を身につけたいものです。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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