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《人を守るために》

台風一過、一気に秋めいてきました。予報によると今年の冬は少し早めにやって来るとか。
北海道はもう少しでストーブが恋しくなる季節です。

 今月中旬に日本列島に深い傷跡を残した台風18号。
当日私は、被害の様子をテレビで見ながら滋賀県大津市のホテルにおりました。
京都府や滋賀県は、初の「特別警報」下にありました。新しい制度、特別警報をご存知でしょうか。

気象庁のホームページには、その対応が掲載されています。
 「特別警報が出た場合、お住まいの地域は数十年に一度しかないような非常に危険な状況にあります。
周囲の状況や市町村から発表される避難指示・避難勧告などの情報に留意し、ただちに命を守るための行動をとってください」(以上転載)。

 避難指示・勧告を出さなかった複数の自治体の当日の対応が、後日批判されていました。
早朝で混乱を避けるため云々というようなコメントが多く出されました。
「数十年に一度」「命を守る」などの状況で混乱云々は逃げ口上にしか聞こえません。

新しい制度が生まれたとき、対応できる人と組織とできない人と組織に分かれます
NISA(少額投資非課税制度)の口座の開設が盛んだとの報道がなされています。
命に係わるものでなくても新しい制度が生まれ、それに対応している人、そうでない人がいます。

 世の中には、新旧含め様々な制度が網の目のように出来上がっています。
制度は社会の成熟とともに増える傾向にあります。基本的には多くの方の命や健康、
人権、財産などを守る役割を果たしています。
 しかし一方で、一人ひとりのこれらを守る意識が低下しているかもしれません。
安心の国日本では、なおさらのことです。

 台風で陸の孤島と化した大津でそんなことを考えていました。
あらためて意識を高めて臨もうと心を引き締めた1日でした。

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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