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意思決定【経営のヒント 24】

今回から第Ⅲ部<事業の業績をあげる>に入ります。今日の第12章のタイトルは「意思決定」で、残すところ終章を含めてあと4章です。
「意思決定」という言葉、耳にする機会があると思いますが、昔経営学の答案に「意志」決定って書いたら大減点をもらった記憶がよみがえります。さっそく、今日の一言です。

<ドラッカーの一言>
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意思決定のための処方箋はない。しかし、その重大性を自覚せずに、行き当たり
ばったりに意思決定を行なうならば、その答えは、必然的に間違ったものとなる。
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新訳『創造する経営者』(ダイヤモンド社)より

意思決定は、大小様々な事柄に関連していますが、ドラッカーは、中核的な意思決定として次の3つをあげています。
(1) 事業の構想、(2)卓越性、(3)優先順位
意思決定を行き当たりばったりではなく、体系的に行なうためには、この3つに関して行なうことが肝要です。<事業の構想>は、目的を確立し、目標と方向性を設定するもの、<卓越性>は、特定分野に集中した知識の卓越性を指します。そして耳慣れた<優先順位>ですが、どのビジネスチャンスを選ぶか、このチャンスに対してどの資源を割り当てるか、の順位です。ドラッカーは、著書の中で優先順位の決定は、実はあまり難しくないと述べています。むしろ難しいのは、やらないこと、やってはいけないことなどの<劣後順位>の決定であると・・深い言葉です。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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