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組織の基本単位【経営のヒント 333】

今日も『マネジメント』<中巻>、「組織の基本単位」第42章から
お伝えします。

<ドラッカーの一言>
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戦略を変えれば、必ず組織構造を
分析し直さなければならない。
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『マネジメント<中>』 p.215 1973年 ダイヤモンド社

前々回は、「われわれの成果は何か」を問うことが重要であることを
指摘しました。そして前回は、「成果をあげるうえで必要な活動」=基幹
活動を具体的に明らかにする方法についてお話しました。
今日のテーマはその延長線上にある、成果をあげるうえで必要なもの
としての<目標の達成>と<戦略の成功>です。

前回は、事業のプロセスを入り口と出口(インプットとアウトプット)という
側面から基幹活動の本質にアプローチしました。今回は、
<使命→成果→目標→戦略→アクションプラン→予算→評価→使命>
と続く、事業を運営するためのマネジメントサイクルという側面から
基幹活動の本質にアプローチします。

このサイクルのうち成果と目標はある達成点を表しています。
これに対して戦略とアクションプランは行動を表しています。したがって
新規の戦略やアクションプランの採用や修正には、行動の変更つまり
活動の変更が伴う可能性が大いにあります。新たな活動を加え、
活動の順番を換え、成果のあがらない活動を廃棄します。
活動の組み換えと資源の再配分が戦略の本質です。

組織構造の分析とは、活動と人の変更、移動等に伴い基幹活動が
変更になる可能性を意味しています。クレームゼロという目標のための
戦略と新商品を主力商品に育てるという目標のための戦略とは、
自ずと企業行動のフォーカスが変わります。基幹活動の変更の
可能性が高いのは自明のことです。

さらにドラッカー教授はこう続けています。「戦略の変更なしに組織改革を
行うことは間違いである。あるいは、組織構造が初めから間違っていた
というべきである」と指摘しました。年中行事のように組織“図”を変更
している企業をたまに見ることがあります。組織構造の根底には
企業活動があることを忘れているのではないでしょうか。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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