傍観者の時代【経営のヒント 391】
今日からとりあげるメルマガは『傍観者の時代』です。
ドラッカー教授の半自伝といわれているものでドラッカーのものの考え方やその成り立ち、
影響が色濃く表れている傑作です。
マネジメント関連の著書ではありませんが、思考法を学ぶという観点でお読みください。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
私はこれまで多様性を追求してきた。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『傍観者の時代』 序文p.3 1979年 ダイヤモンド社
「私自身面白くない人に会ったことがない。いかに順応的で保守的であろうと、
自分のしていること、知っていること、興味をもつことについて話し始めるや、
誰もが魅力的になる」と人への興味を記しました。
ところが20世紀の歴史は、集権、順応を求める流れが強まったと危機感を表現しました。
思考と行動が一律であることを求める全体主義はその典型にすぎないとも述べました。
ドラッカー教授の思想の原点に全体主義の原体験があります。
実際、ナチスの警察に踏み込まれる前日にイギリスに逃れたという経験をもっています。
人間ほど多様性を備えている存在はありません。
一人ひとりの強み、ワークスタール、価値観の違いを愛で、それを組織を通して、
社会の役に立てるというマネジメントの正統性の基礎に多様性があることがわかります。
本書では、人の多様な側面を扱います。
有名人は少ないのですが、特徴をよく描写しています。
連載しますのでお楽しみに。
佐藤 等