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組織の基本単位【経営のヒント 332】

今日も『マネジメント』<中巻>、「組織の基本単位」第42章から
お伝えします。

<ドラッカーの一言>
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組織の基幹活動を明らかにするものは、
これら3つの問いである。
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『マネジメント<中>』 p.214 1973年 ダイヤモンド社

前回は、「成果をあげるうえで必要な活動」をテーマにしました。
そして、その前提として「われわれの成果は何か」を問うことが
重要であることを指摘しました。

今日は、「成果をあげるうえで必要な活動」=基幹活動を具体的に
明らかにする方法についてお話します。ドラッカー教授は、その方法
として3つの問いを用紙しました。

①「組織の目的を達成するには、いかなる分野において卓越性が必要か」
②「いかなる分野において成果があがらないとき深刻な打撃となるか」、
「いかなる分野に弱みがあるか」
③「わが社にとって重要な価値は何か」

ドラッカー教授は、「事業とは知識という資源を経済価値に転換する
プロセスである」といいました。①は、知識とりわけ強みに関わる知識を
問うものです。強みの上に強みを重ねて卓越性が生まれます。
卓越性を源泉として、経済価値が生まれます。③の重要な価値は、
その経済価値、つまりは顧客が価値と感じるものを問うものです。
入り口と出口を問うているわけです。これに関わる活動が基幹活動です。

②は、①の逆で弱みを問うています。また②のもう一つの問いは、
「成果をあげるうえで必要な活動」の「成果は何か」に関わる逆質問です。
つまり前回の「われわれの成果は何か」と同じで、基幹活動の前提と
なるものです。

お金や時間や人手をかけている、もしくはかかっている活動と基幹活動は、
異なることがあります。この状態を生産性が低いといいます。
生産性向上には、3つの問いを用いて基幹活動を明らかにすることが
欠かせません。わが社の基幹活動は何かを一度問うてみましょう。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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