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チーム【経営のヒント 457】

今日のテーマは「チーム」についてです。まずは目的からです。

<ドラッカーの一言>●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○

チームの目的は、メンバーの強みをフルに発揮させ、弱みを意味のないものにすることである。
こうして一人ひとりが力を発揮する。大事なことは一人ひとりの強みを共同の働きに結びつけることである。

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『実践するドラッカー チーム編』p.2
原典―『非営利組織の経営』p.172

人はひとりで働くかチームで働くかのどちらかです。
チームで働くとは、複数人で働くことです。
同格の人間のチームもあれば、専門分野の異なるチームもあります。
内部者だけでなく外部者がはいるチームもあります。
チームは実に様々な人によって形づくられています。

メンバー構成や規模、期間など異なるチームでも少なくとも一つだけ
共通しているものがあります。
能力や経験、知識などを相互に補完し合って1+1<2の関係を生み出すことです。
「共同の働き」になっていなければ、どちらかの1が結果としてゼロに。
つまり1+1≦1となってしまいます。

さらに2以上の大きさを高めるためには、一人ひとりの強みを活用することです。
それ以上の方法はありません。だれにでも弱みはあります。
それを強みで意味のないものにするのがチームという道具の目的です。
そうでなければ集まった意味がありません。

異なる強み、異なるワークスタイル、異なる価値観が大きな成果を生みます。
同質的なものは弱いものです。異質なものを排除しないことによって相互補完力が高まります。
この辺りが機能するチームかどうかの違いとなって現れます。

価値観の違いがぶつかって人間関係が気になる…という声も聞こえてきます。
しかし成果をあげることが目的であって、良い人間関係を作ることが
目的ではないとドラッカー教授は断言します。
企業ではチームは仕事のためにあります。仕事の成果を前提とした喧々諤々は
大いに行うべきなのです。
そしてそのことと人間の好き嫌いは無関係であることを肝に銘じなければなりません。
このあたりの誤解を解くとともに、ある種の割り切りと覚悟をもって取り組みたいものです。

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<実践のための問い>
あの人はチームに入れたくないなと思うその人の強みや価値観は何ですか?

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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