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「成長」【経営のヒント 486】

今月のテーマは「成長」。ドラッカー教授の中でも重要なテーマの一つです。

<ドラッカーの一言>

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目指すべきは、外なる成長であり、内なる成長である。

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『実践するドラッカー〔思考編〕』p.50
『非営利組織の経営』p.211

成長には二種類あることがわかります。バランスよく成長させることが重要です。
成長のための手段をドラッカー教授は自己開発といいました。

そして「自己開発とは、スキルを修得するだけでなく、人として大きくなることである」と定義をしました。
スキルを修得することを外なる成長といいます。外部から知識やスキルを取り入れ、自分のものにすることです。
これに対して内なる成長は「人として大きくなること」です。

『易経』という経書の大家である竹村亞希子先生は器量と度量の違いを明確に教えてくれます。
器量は、高い地位に相応しい才覚と対処能力をいい、 度量は、自分の ことを良く言う者だけでなく、
悪く批判する者に対しても同じように受け容れる能力をいいます。

器量が良くなるとは外なる成長を意味し、後者、つまり度量が大きくなることが内なる成長であることがわかります。
価値観や意見を異にする者もチームに受け入れ成果をあげていくためには度量の大きさが必要だということです。

しかし、この度量も器量を磨きながら、つまり仕事を通して大きくしていくしかありません。
困難な仕事や仕事についての高い基準が度量を鍛える機会を提供するのです。
成長の二つの軸を意識して日々過ごしていきたいものです。

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<実践のための問い>

あなたが度量を鍛えるために意識して行っていることはなんですか?

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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