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シフトとは、トレンドとは異なる変化です【経営のヒント 538】

今年も残りわずかになってきました。さて、数か月にわたり、このメルマガでその内容を
概観してきた『ライフ・シフト』と前回のメルマガに掲載した『ワーク・シフト』(2012)
どちらにも「シフト」という言葉がついています。

シフトとは、トレンドとは異なる変化です。

私たちは社会という環境変化を観察していなければなりません。
これを無視して生きているととても生きにくい環境に身を置くことになります。
そのためには変化に敏感であることが求められます。

シフトとトレンドどこに違いがあるのでしょうか。
ドラッカー教授の次の言葉がヒントになります。

<ドラッカーの一言>

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●

「重要なことはすでに起こった未来」を確認することである。
すでに起こってしまい、もはや戻ることのない変化、
しかも重大な影響力をもつことになる変化でありながら、
まだ一般には認識されていない変化を知覚し、分析する
ことである。

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●

『すでに起こった未来』p.313

ここには3つの要件が書いてあります。
①もはや戻ることのない変化
②重大な影響力をもつことになる変化
③まだ一般には認識されていない変化

このような要件、とりわけ①の要件を「シフト」といいます。
ライフ―人生がシフトした、つまり100年人が生きる様になってきたというのです。
平均的な企業の寿命は30年程度であることを考えると、何度か人生で仕事を変えるのは
必然的なことになりつつあります。世の中の常識が変わりつつあります。

ワーク―働くことがシフトした、つまり人の働き方が変化してきています。
たとえば副業を認める組織が増えています。テレワークと呼ばれる在宅で働く人も
増加傾向です。

地殻が変動するようにこれまでの常識が変化しています。
鈍感だと大地が動いているのがわからない…なんてことにならないようにしなければ
なりません。
貴方の周りで起きているシフトは何ですか。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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