マネジメントの原理【経営のヒント 549】
平成の世も残すところ1年余、皆さんは新年度の始まりをどのようにお迎えでしょうか。
時代の変わり目にあって、変わるもの変わらないものの見極める力が
より一層求められています。
さて、このメルマガは総発行回数549号となります。
これまでナレッジプラザの会員向けに配信させて頂きましたが、今月からナレッジプラザが
全国20カ所以上で開催している
<実践するマネジメント読書会>の参加者にも読んで頂くこととしました。
これまでの読者はもちろん、新しい読者の皆さんもどうぞよろしくお願い致します。
それでは本題に入ります。
今年初めから連載を始めている<マネジメントの原理>ですが、今回で10回目になります。
連載の根底には「失敗しないための原理のマネジメント」という考え方があります。
原理・原則にしたがっているからといって成功は保証されるわけではありません。
しかし原理・原則に反したとき長期的には必ず失敗が約束されています。
教授からそのマネジメントの哲学を学べば学ぶほどマネジメントとは失敗しないために
身につけなければならないものだということを思い知らされます。
成功を求めて原理に反した方法をとるという愚を犯さないために原理のマネジメントを
大いに活用したいものです。
今回は過去10回で説明した<マネジメントの原理>をまとめておきます。
それぞれの原理についてはバックナンバーで確認して下さい。
<マネジメントの原理1>
組織は道具である
<マネジメントの原理2>
組織という道具には目的がある
<マネジメントの原理3>
組織の目的は社会において特有の役割(ミッション)を果たすことである
<マネジメントの原理4>
組織の目的は所属する人を成長させることである
<マネジメントの原理5>
組織の目的は社会にある新しい課題を解決することである
<マネジメントの原理6>
組織の目的(ミッション)を実現する手段として事業がある
<マネジメントの原理7>
事業の目的は顧客価値の創造である
<マネジメントの原理8>
事業の定義
・事業はプロセスである
・事業というプロセスに知識を投入する
・事業というプロセスから経済価値(顧客価値)を生み出す
<マネジメントの原理9>
事業が成立する3つの要素。
・事業は組織を取り巻く環境に適合していること
・事業は組織の使命にそっていること
・事業は組織の強みを生かせること
<マネジメントの原理10>
事業を定義する(「われわれの事業は何か」を問う)
最後に一言、それぞれの原理の間には深い関係があります。
その関係性を説明できることは、それだけで原理というマネジメントの道具の使い方を
習熟させることができます。
失敗しないことは継続の必要条件です。
組織が事業という手段をもって継続して社会の役に立つことが求められているからこそ
必要な知識なのです。