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知識労働者が自ら考え、決定し、行動する【経営のヒント 711】

企業とその能力に直接影響を与える決定が、組織のあらゆる階層において行われている。
『経営の真髄』<上>p.174

ドラッカー教授は、現代社会を知識社会と名づけ、現代の組織を知識組織と呼びました。知識労働と知識労働者というコンセプトを生み出したのものドラッカー教授です。60年以上の前の1950年代末頃のことです。

その結果、「今日の企業は、昨日の企業と異なり、組織のほとんどあらゆる階層に高度の知識と技術を持つ者を多数抱えている」状況にあります。

現場で働く知識労働者と知識労働者である経営者との差は、扱う知識と技術の違いだけでそれぞれの領域では、それぞれの知識労働者が自ら考え、決定し、行動することが求められます。

そのためには、階層も役割も異なる同じ組織の知識労働者が個々に考えるための共通の軸が必要です。この軸が共有されている状態を「組織が方向づけられている」といいます。

方向づけのためには、「われわれのミッションは何か」「われわれの事業は何か」などの問いを用いることが有効です。ベクトルを合わせる(方向づける)ために、チームで定期的に問いに向き合う時間をもちましょう。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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