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今日の常識とは違うものでなければならない【経営のヒント 725】

ビジョンは企業家的なものでなければならない。
『経営の真髄』<上>p.206

ドラッカー教授は、「将来いかなる製品やプロセスが必要になるかを予測しても意味はないと」といいます。まだ見ぬ製品やプロセスはイメージできない。

そうではなく「製品やプロセスについて、いかなるビジョンを実現するかを決意し、そのようなビジョンの上に、今日とは違う事業を築くことは可能である」といいます。

ビジョンとは価値に関わるコンセプトである。「今日の常識とは違うものでなければならない」といいます。まさにイノベーションであり、その意味で企業家的です。

イノベーションとは、変化から機会を見つけ、機会に対して自己の能力を生かし、新しい価値創造を実現することです。

したがって、まず問うべきは次の問いです。
「経済、市場、知識におけるいかなる変化が、わが社の望む事業を可能とし、最大の経済的成果を可能にするか」

変化はイノベーションの母です。同じ活動を日々続けることは後退を意味します。変化を機会に転換し、自ら未来を生み出していきたいものです。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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