ミッション・訓練・責任【経営のヒント 746】
彼ら無給のスタッフが求めているものは何か。いつでも辞めることができる彼らをとどまらせるものは何か。
『経営の真髄』<上>p.259
人はなぜ無給でも働きたいと思うのか?
前回このように問いを立てました。
この問いには人が働く意味という本質的な側面が隠れています。
無給のスタッフが求めているものをドラッカー教授は3つ挙げました。
① あらゆる活動の源泉となるべき明確なミッションが示されていること
② 自ら訓練することと新人を訓練すること
③ 自らの目標設定について責任を与えられること
ミッション(目的)が不鮮明では働く理由が金銭的報酬のみになってしまいます。目的を実現するために、訓練等によって人はできることを増やすことに価値を置くということです。またできるようになったことをもって貢献することに責任を持つことを欲する存在だということです。
しかし、このことは一般の事業会社であっても同様です。NPOから学ぶことはとても多いのです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)