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ミッション・訓練・責任【経営のヒント 746】

彼ら無給のスタッフが求めているものは何か。いつでも辞めることができる彼らをとどまらせるものは何か。
『経営の真髄』<上>p.259

人はなぜ無給でも働きたいと思うのか?

前回このように問いを立てました。

この問いには人が働く意味という本質的な側面が隠れています。

無給のスタッフが求めているものをドラッカー教授は3つ挙げました。

① あらゆる活動の源泉となるべき明確なミッションが示されていること
② 自ら訓練することと新人を訓練すること
③ 自らの目標設定について責任を与えられること

ミッション(目的)が不鮮明では働く理由が金銭的報酬のみになってしまいます。目的を実現するために、訓練等によって人はできることを増やすことに価値を置くということです。またできるようになったことをもって貢献することに責任を持つことを欲する存在だということです。

しかし、このことは一般の事業会社であっても同様です。NPOから学ぶことはとても多いのです。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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