強みに焦点を合わせ自己実現のために必要なことを教える【経営のヒント 750】
「成果をあげる能力とは、(中略)すでに上手に行なえることを、はるかに上手に行えるようになる能力である。それは強みにもとづくものである」
『経営の真髄』<上>p.270
長所伸展と教師もいう。しかし実際にそのようなことが学校教育で実現することは稀です。
どちらかといえば、弱みに焦点を合わせ、平均的な人材を生み出すことに時間を費やしています。もちろん基礎となる知識について、最低限の能力は身につけさせなければなりません。学校教育は、時間もなくその域にとどまっています。
しかしeラーニングがこれまで教師が行ってきた型にはまった学習、矯正のための学習、反復的な学習を代替すると時が到来しています。
余裕のできた時間でいよいよ教師は、一人ひとりの強みに焦点を合わせ自己実現のために必要なことを教えることになります。道具はすでに整っています。あとは教師のこれまでの常識を書き換えるだけです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)