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仕事への責任【経営のヒント 268】

「働く者が責任という重荷を負うには何が必要か」という一言から始まる第21章「仕事への責任」は、とても重要な1章です。

<ドラッカーの一言>
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今日の組織社会においては、ほとんどの者にとって、
成果をあげ、自己実現し、コミュニティに位置づけられる
ための手段が、仕事である。
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『マネジメント』p.316 1973年 ダイヤモンド社より

人が仕事をすることで組織は成果をあげ、個人は自己実現を図ります。
さらに組織における仕事を通して社会の中の位置づけを確認します。
「お仕事は何ですか」と問うと、「トヨタのディーラーで営業をしています」と答えるのが現代の組織社会の特徴です。

「仕事」がとても重要なものであることを理解することができたでしょうか。
ドラッカー教授は、「そもそも仕事そのものにやりがいがなければ、どうにもならない」といいます。そして成果をあげるためには仕事に責任をもてなければならないと、ズバリと直言しました。

責任を負って仕事をするための3つの条件を示しています。
第一に、仕事を生産的なものにすることです。具体的には、仕事を分析し、プロセス化し、管理手段を組み込み、ツールを設計することが必要です。
第二に、情報をフィードバックすることです。自らの仕事の結果を自らで評価するための情報を提供することが必要です。
第三に、学習を継続することです。単にスキルアップをすることではありません。チーム全体が向上するための仕事の仕方の継続改善です。

これら3つの条件は、働く者が責任という重荷を背負うための基盤です。
責任を負うことが成果に直結していますので、これらの条件を整えなければなりません。もちろんトップマネジメントの重要な仕事です。
さらりと書きましたが、ゴールは深遠です。
一つ一つがヘビーかつエンドレスです。まず小さくスタートしましょう。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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