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管理手段【経営のヒント 313】

今日も『マネジメント』<中巻>第39章「管理手段」からです。

<ドラッカーの一言>
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マネジメント上、管理手段が有効であるには
七つの条件がある。(中略)
第二に、管理手段は重要な意味をもつもので
なければならない。
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『マネジメント<中>』p.164- 1973年 ダイヤモンド社

ドラッカー教授は、「瑣末なことについてデータをとってはならない」といいます。「重要でないことについてデータをとることは、本当のマネジメントを放棄することを意味する」というのですから恐ろしいことです。

それでは真に意味あるデータとは何でしょうか。データは、「われわれの事業は何か。何になるか。何であるべきか」に関わりのあることについてのみとるべきである。
これがドラッカー教授の答えです。

そのうえで重要な意味をもつデータには、シェアや付加価値額、総残業時間数などデータ自体に重要性のあるものと、退職率や出勤率、リピーター率など数字の変化が重要な意味をもつものがあります。

しかし、こう付け加えます。「定量化できるということだけではデータをとるべき理由にならない」といいます。重要な事実を把握するために定量化する、注意を向けるために定量化するのでなければ不要なデータ集めということになります。

「重要な意味をもつもの」という言葉の真の意味を今一度考え、今手にしているデータのあり方を確認してみましょう。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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