管理手段【経営のヒント 313】
今日も『マネジメント』<中巻>第39章「管理手段」からです。
<ドラッカーの一言>
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マネジメント上、管理手段が有効であるには
七つの条件がある。(中略)
第二に、管理手段は重要な意味をもつもので
なければならない。
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『マネジメント<中>』p.164- 1973年 ダイヤモンド社
ドラッカー教授は、「瑣末なことについてデータをとってはならない」といいます。「重要でないことについてデータをとることは、本当のマネジメントを放棄することを意味する」というのですから恐ろしいことです。
それでは真に意味あるデータとは何でしょうか。データは、「われわれの事業は何か。何になるか。何であるべきか」に関わりのあることについてのみとるべきである。
これがドラッカー教授の答えです。
そのうえで重要な意味をもつデータには、シェアや付加価値額、総残業時間数などデータ自体に重要性のあるものと、退職率や出勤率、リピーター率など数字の変化が重要な意味をもつものがあります。
しかし、こう付け加えます。「定量化できるということだけではデータをとるべき理由にならない」といいます。重要な事実を把握するために定量化する、注意を向けるために定量化するのでなければ不要なデータ集めということになります。
「重要な意味をもつもの」という言葉の真の意味を今一度考え、今手にしているデータのあり方を確認してみましょう。
佐藤 等