仕事や作業の中に組織の強みは存在する【経営のヒント 568】
今日は、前回掲載した原理の復習から始めます。
仕事や作業の中に組織の強みは存在する
<マネジメントの原理32>
組織がもつ強みの正体は、知識であることを前回説明しました。
ただ知識は、人の頭の中に蓄積されたものですから、具体的には、仕事や作業という行動の
なかで実現します。
より具体的には、作業や動作のなかでその知識は使われます。
事業=<業務―仕事―作業>、左側ほど言葉の表す範囲が大きくなります。
つまり事業というプロセスを構成しているのが、いくつかの業務です。
たとえば、一つの事業を行うのには、いくつかの業務を要します。
企画業務、入出庫業務、生産業務、販売業務、保全業務、経理業務、人事業務などです。
一つの業務は、いくつかの仕事で出来上がっています。
たとえば生産業務は、生産計画の立案、調達計画、製造ラインの設計、生産指示、納期管理、
出庫・在庫管理、原価管理、品質管理、安全管理などの仕事があります。
さらに一つの仕事はいくつかの作業で成り立っています。
たとえば生産指示という仕事は、生産指示書の作成、工程移動表の作成、作業手順書の
準備などで出来上がっています。
多くの場合、作業レベルに組織の強みは宿ります。
たとえば組織ごとに生産指示という仕事の水準が異なるのは、作業のレベルが異なるからです。
製造現場の例となりましたがサービス業でも同じです。
超一流のホテルのフロント業務のレベルが高いのは、一人ひとりの作業レベルが高いからです。
職場によっては、あるいは作業によっては、さらに動作レベルまで意識を高めている場合が
あります。
たとえば、ホテル業でお辞儀の角度まで同じ水準で実行できるなどがこれに当ります。
これら作業も動作も訓練により、水準を高められるものです。
仕事のマネジメントの基本は、<業務―仕事―作業>といった階層の分解をすることです。
つまり一つに事業を行うのに必要な業務に分け、さらに一つひとつの業務をいくつかの
仕事に分解し、さらに一つの仕事をいくつかの作業に分解します。
一つの原理を提示して今日のメルマガを終えます。
事業というプロセスを業務、仕事、作業に分解する。
<マネジメントの原理33>